世界の音楽2017-2018 キルギスの伝統楽器コムズの調べ レポート

世界の音楽2017-2018、「キルギスの伝統楽器コムズの調べ」が8月4日(金)に開催されました。

講師並びにコムズの演奏を行うのは、キルギス共和国出身で、現在は東京音楽大学付属、民族音楽研究所でコムズを担当されているウメトバエワ・カリマン先生です。

また、カリマン先生の演奏仲間でもある井上果歩さんも一緒にコムズの演奏を行いました。
コムズの音色も気になるところではありますが、まずはキルギスという国についてのお話がありました。

「キルギスという国はどんな国でしょうか?」
こんな質問からカリマン先生の明るくハキハキした日本語でスライドショーが始まりました。

そもそも日本では「キルギス」という呼び方で知られているキルギス共和国ですが、正しい呼び方は「クルグズ」とのこと。
1991年に独立するまで、ロシアの占領下にあった際、ロシアの人々が「キルギス」と呼び、それが日本に定着してしまったとのこと。

さて、その「クルグズ共和国」ですが、人口は600万人と少なく、国土は19万8000平方キロメートル、およそ日本の国土の半分ほどです。
その国土の40%が標高3000mを超える山国であり、夏は気温42℃を記録するほど暑く、冬は-35℃を記録するほど寒く、気温差の激しい気候。
ですが先生曰く、湿度が高くないため夏場は日本ほどジメジメした嫌な暑さではありません、と説明し、特に春から夏になるまでは過ごしやすく、観光にピッタリと、クルグズの魅力を伝えてくれました。

スライドショーによるクルグズの説明が終了し、いよいよカリマン先生と井上さんによるコムズのコンサートが始まりました。

コムズは指で弾くタイプの弦楽器ですが、ただ演奏するだけではなく、身振りや手振り、さらにはコムズの持ち方を変えて演奏を行います。
特に音色が変わるわけではありませんが、振り付けを織り交ぜながら「目で見て楽しむ」演奏は古来より続いてきた演奏法とのことでした。

続いて、井上さんによる「キル・キヤク」の演奏です。
キル・キヤクもコムズと同じくクルグズの伝統的な楽器で、こちらはヴァイオリンのように弓で弦を弾いて演奏します。

このキル・キヤクですが、本場クルグズでも奏者がほとんどおらず、非常に存続が危ぶまれている楽器です。
そんな中で、井上さんはクルグズへ赴き、ひたすらに練習を重ね、日本人で唯一のキル・キヤクの奏者になりました。

最後はカリマン先生と井上さんによるコムズの演奏でフィナーレを飾り、クルグズの歴史や文化を学びながら、貴重な演奏を聴くことのできた講座となりました。

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